2024 年 43 巻 1 号 p. 51-60
作業に根ざした実践(Occupation-Based Practice;以下,OBP)の現状を領域包含的,領域別に明らかにすることを目的に全国規模でアンケート調査を実施した.結果,OBPの知識を持ちOBPを実施しているものは半数に満たなかったが,85.6%がOBPの必要性を認識していた.OBP実施には介入時期とOBPの知識が影響を与え,特にOBPの知識の影響が大きいこと,高齢期障害領域では実践現場もOBPの影響を与えていることが明らかとなった.また,OBPの実施意向のある作業療法士は有意にOBPの必要性を認識しており,OBPの知識の深化と信念形成が今後のOBP推進の一助となることが示唆された.