2024 年 43 巻 3 号 p. 350-360
本研究は,筆者らが開発した「作業に焦点を当てた作業療法実践自己効力感尺度」の信頼性・妥当性を検討した.対象は日本国内の作業療法士と作業療法学生とし,オンラインアンケートを用いて246名の回答を得た.探索的因子分析の結果,31項目3因子構造であることが推察された.この予測をもとに共分散構造分析を実施したところ,適合度指標CFI=.911で十分な適合度が確認され,RMSEA=.096は適合度が良いとは言えなかったが,一定の妥当性が確認された.各因子のCronbach's αは.970~.981で内的整合性が保たれていた.