2024 年 43 巻 4 号 p. 593-600
高齢心不全患者に対して,患者教育と自己管理シートを用いた自己管理を実践した.患者教育には,COPMを用いた目標設定に基づいたADL介入を行った.その結果,早期の自宅退院と心不全の増悪を予防することができた.本報告から,心不全症例に対して患者教育や自己管理シートの記入を実践することは,早期の自宅退院や心不全の予防に寄与する可能性が示唆された.また,入院期から自己管理を実践するためには,動機付けが必須であり,心不全症例に対しても目標設定の手段としてCOPMを用いて介入することは有効であると考える.