抄録
本研究は、中国の 212都市を対象として、土地使用権の流動性と都市特性との関連性を明らかにした上で、地域の状況に応じた今後の土地利用管理政策についての方向性を提示することを目的としたものである。先ず、 1949年から現在までの中国の土地利用制度と土地管理政策を整理し、五つの時期に分け、各時期の特徴を明らかにする。次に、対象都市の都市経済指標と土地利用指標を用いて、主成分分析 /クラスター分析を行い、 7グループに類型し、各グループの経済発展レベルと都市化レベルの対応関係及び特徴を明らかにする。最後に、類型ごとの都市特性と土地使用権の転換状況の関係を比較分析・考察し、その結果に基づいて、類型ごとの今後の土地利用管理政策の方向性を提示している。