都市計画論文集
Online ISSN : 2185-0593
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導入初期における都市部への水素供給インフラ形成に関する研究
自動車と住宅への水素併給に関わるエネルギー的検討
朴 海洋小林 敬幸加藤 丈佳鈴置 保雄森川 高行葛山 弘一
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2005 年 40.3 巻 p. 31-36

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抄録
近年、燃料電池自動車の燃料供給インフラとして、水素ステーションの開発および実証試験が盛んに進められている。燃料電池車の導入初期段階には、水素供給インフラの整備を加速させるため、自動車だけでなく住宅や商業施設等へ水素を供給するエネルギー供給システムが有効であると考えられる。本論では、エネルギー供給元が一元化した都市構造における定量的なフィジビリティ・スタディを行なうために、ある一定の燃料電池自動車および純水素燃料電池を設置した住宅へ、水素を同時に供給するモデルにおいて、各種エネルギー需要データおよび効率の実プラントデータを用いて、エネルギー消費量削減および二酸化炭素排出削減効果に関する検討を行なった。検討結果よりエネルギー負荷および環境負荷の低減の観点から、水素供給インフラには自動車だけでなく、住宅にも水素を供給するシステムが有効であることが明らかになった。
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© 2005 公益社団法人 日本都市計画学会
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