都市計画論文集
Online ISSN : 2185-0593
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アカウンタビリティ向上を目指した道路行政マネジメントシステムに関する提案
栃木県をケーススタディとして
大門 創森本 章倫古池 弘隆
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ジャーナル オープンアクセス

2006 年 41.3 巻 p. 127-132

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抄録

我国の道路整備は,戦後から公平性を基軸とした着実な整備の結果,一定の量的ストックが形成されたが,道路整備に関する課題は依然として解消されていない.また,人口減少社会の到来による道路財源縮小や更新時期の到来なども相まって,今後は行政においても効率的な道路整備の必要性に迫られている.住民参加による説明責任や透明性の確保もまた,都市計画において重要課題であることを考慮すると,これからの社会資本整備は,従来までの量的整備システムでは対応することができず,効率性かつ透明性の高い道路行政への転換が急務である.これを受けて,国土交通省では一連の「マネジメントサイクル」を構築することで,「成果主義」を強くした道路行政マネジメントの展開を試みている.これにより,利用者に対するアカウンタビリティの向上が可能になったが,このシステムでは,道路利用者の声が十分に活かされていない,地域のニーズに合うような成果が見えるまでに至ってない,といった問題点が存在する.そこで本研究では,民意が十分に加味できるような,そして地域によって異なるニーズを反映できるような道路行政マネジメントシステムを提案することを目的とする.

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© 2006 公益社団法人 日本都市計画学会
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