都市計画論文集
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房総城下町における都市パターンの解析
久留里城下町を中心に
穂苅 耕介郭 東潤北原 理雄
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2007 年 42.3 巻 p. 841-846

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抄録
房総城下町は、16世紀末から19世紀初頭にかけて険しい房総丘陵上に建設された、戦国末期の支配要地を拠点的に収斂した防備性の高い都市である。本稿では、千葉県君津市東部に位置する久留里城下町を中心に、その形成過程を辿り、復原した町割を整理するとともに、同様に復原した他の房総城下町と比較・検討することによってその一般性と特殊性を明らかにし、また、その都市プランの特徴が歴史的変容過程を通して、街区構成に及ぼした影響要因を類型的に捉えることにより、都市空間構成からみた位置づけを明確にした。本稿で試みたのは以下の3点である。1)久留里城下町の形成過程を辿り、絵図等の史料と現地踏査に基づく町割の復原。2)既存の資料から都市プランを比較的よく知ることのできる房総4城下町について、同様に町割を復原の上、1)で復原した町割をあわせ、都市空間構成面から比較・検討。3)久留里と他2城下町における用途に応じた各地区を対象に1)、2)で解読した町割の特徴が現況に至るまでの空間構造に及ぼした影響を、地図史料等に基づく変容過程から類型化。
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© 2007 公益社団法人 日本都市計画学会
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