抄録
全国の地方都市において、中心市街地の空洞化が問題になっている。その中、多くの地方都市では、中心市街地でのまちなか居住が推進されているが、マンション開発はその対策の1つとして位置づけられる。本研究は、中心市街地活性化で成功している都市として注目されている長野市の中心市街地を対象に、マンション立地による土地利用変化の調査と、マンション居住者および中心市街地内の商業者に対してマンション立地に関するアンケート調査を行った。その結果、マンション居住者の意識から、都市機能の集積や公園の整備などが求められていること、商業者の意識から、既存のマンション立地は商業活性化にあまり寄与していないことなどがわかった。