2008 年 43.3 巻 p. 769-774
本稿は、茨城県日立市を対象に街頭犯罪と地域特性との関連性を分析することで犯罪を誘発する要因について言及すること、自主防犯活動の効果を明らかにすることを目的とする。まず、地域特性が犯罪に及ぼす影響について分析を行い、次に、主成分分析を用いて自主防犯活動の効果を4グループに類型化した。その結果、鉄道駅および国道へのアクセシビリティが犯罪発生に影響すること、人口密度が犯罪発生と関連があること、一人あたりの自主防犯活動範囲が小さいほど犯罪抑止に効果的であること等を明らかにした。