抄録
ポリゴンは、都市解析において領域的な広がりを持つ事象を表現する、最も基本的な空間オブジェクトである。その解析手法は、しかしながら、これまで十分に蓄積されてきているとは言い難い。そこで本論文では、同一地域に分布する複数領域間の空間関係を記述、分析する新たな手法を提案する。既存の位相関係分類を拡張し、多数領域間の空間関係をグラフとして表現する。平面上にグラフを展開することで、関係の全体的傾向を把握し、また、局所的な規則性の発見にも寄与することを目的とする。手法は都市イメージに関する心理実験の結果を分析する際に適用し、その妥当性を検証する。