都市計画論文集
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密集市街地の民有地を暫定利用する防災空地の評価手法の検討
神戸市「まちなか防災空地整備事業」を対象として
三好 章太嘉名 光市佐久間 康富
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2017 年 52 巻 3 号 p. 293-300

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抄録

本研究の目的は、密集市街地において自治体が民有地を暫定的に借受して、防災空地として整備する事業の評価手法を検討することである。期間が未確定である防災空地の効果を暫定的に都市施設を補完する機能を持つ考えのもとでの「都市計画」の視点、密集市街地を改善する指標等による「密集市街地」の視点から、インタビュー調査、現地調査、分析等を行い、評価手法の検討を試みた。研究では、神戸市の「まちなか防災空地整備事業」の4年間における41事例を対象とした。防災空地の効果には、防災空地の確保や利用方法等により一部の防災空地に見られる「空地の確保で得られる効果」、継続的な整備で他事業との関わりや更なる効果が得られる「継続的な整備で得られる効果」がある。これらの整備効果を評価の枠組みとして検証することができた。

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© 2017 公益社団法人 日本都市計画学会
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