抄録
本研究では、呉市を対象に、戦災復興公園計画と旧軍用地との関係を考察したうえで、転換計画において、旧軍用地にどのような位置づけが与えられたかを明らかにすることを目的とする。戦災復興公園計画では、旧軍用地に計画された公園は限られ、旧軍用地が戦災復興公園計画の重要な位置を占めていなかったことが明らかになった。呉市転換事業計画には、旧軍用地の転用計画が一覧表として示されており、産業施設への転用計画が多くを占めていた点、他には、住宅、医療福祉施設、教育施設、公園緑地への転用計画が多くみられた点が指摘できる。また、産業施設、住宅、医療福祉施設への転用計画を中心に、軍事利用時の従来用途を継承した計画や旧軍建物を活用する計画が多かった点が指摘できる。