抄録
京都市先斗町では、多主体連携の保全型まちづくりが個人のネットワークを用いて進められている。本研究は先斗町における保全型まちづくりのプロセスと仕組みを明らかにすることを目的とする。結論は以下の通りである。(1)先斗町のまちづくりの主導権は地域外の組織主体から地域内の個人主体へと変化した。(2)地域内の個人主体は地域内の組織主体と住民の協力を支援する役割を担っている。(3)地域内の個人主体は、地域外の組織を離れた個人主体に対しても、継続的に活動への参画を促している。(4)地域外の個人主体と地域内の個人主体との間で、互恵関係が成立していることが、関係継続の要因として考えられる。