抄録
我が国の道路別死者数の統計より、幹線道路に比べて、車道幅員5.5m未満の道路(以下、生活道路とする)の死傷事故件数の減少割合が小さい。国内では、交通安全に関する研究は多くあるが、生体反応を基にしたストレス反応と、ドライバーの意識が同じ反応を示している研究はない。そこで、本研究では、ドライバーのストレス意識に関する調査を行い、街路状況・歩行者の特徴がどの程度ドライバーのストレス意識に影響を及ぼすのか検証した。また、個人の特性ごとにストレス意識要因の差異があるのかを検討した。結果として、歩行者の歩行位置や、歩道や路側帯の有無がストレス意識に大きく影響を及ぼしていることが明らかになった。