都市計画論文集
Online ISSN : 2185-0593
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土地の様相と所有形態の変遷から見る既成市街地の新陳代謝と空間変容
明治期から昭和期における道後温泉地域を対象に
小林 里瑳羽藤 英二
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キーワード: 土地所有, 温泉街, 土地台帳
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2018 年 53 巻 3 号 p. 251-258

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抄録
本研究は,土地所有履歴を時間と空間両スケールで集約化し分析することによる,地域における新陳代謝メカニズムと空間変容の相互作用への理解を目的としている.研究を通じて以下の点を明らかにした.1)土地の所有形態分布はランクサイズルールに従い,寡占地主は分散して所有していた土地を取引を通じて集約する一方で,多くの地主が短期的所有を行なっている.2)寡占地主の土地再配分が地域の公共事業と関連し,地域の特徴的な空間を形成している.3)地割の変化しない街区がある一方で地割の大きく変化した街区が以降の土地利用に影響を与えている.
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© 2018 公益社団法人 日本都市計画学会
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