抄録
本研究では、全国の水辺の民間事業者による利用事例の中で、広島の水辺におけるオープンカフェ事業に焦点を当て、2004年の社会実験開始当初から2016年度までの13年間の収支報告と事業内容を整理分析し、河川空間での民間事業者による飲食店利用の効果と課題を検証した。その結果、以下のことを明らかにした。まず、国土交通省公表の河川空間のオープン化活用事例全41事例の内、民間事業者が占用主体となって活用しているのは12事例であった。これらは、従来のバーベキュー場やキャンプ場利用の事例と一体に扱われ、特例措置を利用した社会実験の成果が曖昧になっていた。また、広島における水辺のオープンカフェは、これまでに4種類のイベントが実施されていた。その事業スキームの特徴として、事業者支払う協賛金によって、水辺のにぎわいを創出するイベントや環境整備などが行われていた。また、京橋川では左岸にも2店舗を新設、元安川では、店舗利用者数が開店当初より倍増していた。しかし、立地環境が悪く閉鎖した店舗もあることがわかった。