抄録
本論文の目的は,等加重ウェーバー問題の最適点が,領域内で独立に一様分布する需要点に一致する確率を求めることである.需要点が4点である場合,この問題はシルベスターの4点問題と同義となる.このシルベスターの4点問題に関しては,クロフトンの微分方程式を用いて導出を行う.加えて最適点と需要点が一致する確率に関しては凸扇形領域で発生する確率について導出した既存研究を用いる。この既存研究の拡張によって凸扇形の特別なケースである半円や三角形についても確率が求められる.また,凸扇形領域に関して,数値シミュレーションによって,その中心角度が小さい場合を除き最適点と需要点が一致する確率は安定していることを示した.