2018 年 53 巻 3 号 p. 951-956
近年日本では、コンパクトシティを推進するための施策として立地適正化計画が策定された。それに伴って発行された「都市構造の評価に関するハンドブック」によると、同規模人口を有するその他の都市と比較することで、その都市の問題を抽出できるとされている。しかし、本研究では新たな基準を設けることで、より細かな課題抽出が可能となるのではないかと考えた。そこで、その基準を見つけるための基礎的検討として、都市構造評価指標を用いて都市構造の類型化を行った。クラスター分析を行ったところ、対象都市を7つの分類に類型化することができた。この結果を通して、都市を比較する際の基準として、人口の規模だけでなく、その都市の地理的な特徴や人口分布の違い等が考えられると示唆することができた。