都市計画論文集
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地方都市における中心市街地活性化基本計画事業の組み合わせ傾向と目標未達成の要因に関する研究
金 大一姫野 由香小川 孝俊中渡 康太
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2019 年 54 巻 1 号 p. 48-56

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抄録

近年地方都市では,中心市街地の衰退が起きており,1998 年に制定された「まちづくり三法」により,中心市街地活性化基本計画(以下,基本計画)が策定された。本研究では,基本計画の事業の組み合わせ傾向や,目標未達成の要因を明らかにした。結果は以下の通りである。1)基本計画の事業の組み合わせ傾向は,居住環境整備型,都市施設・交通整備型,文化観光推進型,商業・居住連携型であった。2) 4 類型の代表4都市を対象とし,行政と民間組織に,ヒアリング調査を行うことで,目標未達成の詳細な要因をSWOT により明らかにした。具体的には,目標指標積算根拠の曖昧さ,事業の種別や民間分担率の偏り,官民・民民の連携不足,交通結節機能や歩行者回遊性の不足,民間共同住宅建設事業の効果の発現が不十分であったことが確認された。

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