1980年から2020年までの9時点における全国の市町村別、年齢5歳階級別の人口データを用いて、ベイズ型APC分析を適用した。この分析を通じて、各市町村の人口変動を年齢、時代、コーホートの効果に分離し、特に大学進学の20-24歳、高校進学の15-19歳、就業開始の25-29歳の年齢層に焦点を当て、教育や就労が人口に与える影響を分析した。分析の結果、高校進学期の年齢効果がプラスであっても、それが後の人口維持には寄与しない一方で、就業時のプラスの年齢効果は人口維持に有効であることが示された。さらに、20-24歳で人口が減少する市町村においても、転職を含む移住が生じるケースが観察された。特に多数の小規模市町村では転職を含む移住のタイミングが遅い傾向があり、一部の大都市では転職を含む移住が有意に起こらず、厳しい人口減少が続いている例外も確認された。この研究により、教育や就労が地域の人口動態に与える影響についての新たな知見が得られ、地方創生や人口政策における戦略的な対策の参考になることが期待される。