日本土木史研究発表会論文集
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わが国におけるニューマチックケーソン工法の歴史 (その3)
平川 脩士
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1989 年 9 巻 p. 255-262

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抄録

過去において、わが国のニューマチックケーソン工法の歴史について言及されている著書や報文などには、その年代や表現方法をとりちがえて記述されているものが多く見かけられる。とりわけ、圧気工法がわが国にもたらされた時期のものに、これらが顕著のようである。
エアロックを用いた圧気工法の導入時期は1899年 (明治32年) で、以来今日まで90年もの歳月が経過している。単独の工法としてこのように長年月にわたり定着している工法は数多くみられないと考える。これらの要因を考えてみるに、初期の時代に輸入された施工機械をわが国独自で改良し、活発に現場に活用してきたこと、設計方法の確立、さらに高度な工事管理方法が導入されてきたからではなかろうか。
本文は、わが国におけるニューマチックケーソン工法の歴史を3編にわけ、第1編は工法導入とその揺藍期のもの、第2編ではエアロック、シャフトなどの改良過程について、さらに本第3編では設計法ならびに工事管理法などについてとりまとめたものである。

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