土木史研究
Online ISSN : 1884-8141
Print ISSN : 0916-7293
ISSN-L : 0916-7293
石狩川捷水路工事の工学的評価
山口 甲品川 守星 喜友
著者情報
キーワード: 石狩川, 捷水路, 工事史
ジャーナル フリー

1993 年 13 巻 p. 461-470

詳細
抄録

河川における治水工法は河川を取り巻く自然的、社会的背景に応じてその手法を異にしており、特に捷水路工事に関しての評価は河川によってまちまちである。
石狩川では168, 000haに及ぶ広大かつ低地の氾濫原を擁し、その洪水氾濫頻度は大きく、また湿潤な氾濫原の開拓という背景のもとに捷水路工事を採用した。その結果洪水氾濫の軽減と河川水位の低下によって湿地の土地利用が進み地域社会の形成、発展に大きく寄与しできた。また河道短縮後に懸念された河道変化についてはその安定化について河川工学上の技術を駆使して捷水路工事の成功を導いている。本文石狩川の捷水路工事についての技術的背景を明らかにするとともに、それが河川水域に与えた影響について論及する。

著者関連情報
© 社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top