抄録
江戸時代の代表的な多連アーチ石橋群として知られた鹿児島市の甲突川五石橋。1993年8月6日の水害後, 五石橋のうち流失を免れた3橋は, 保存策についての激しい議論の末, 河川改修に合わせて移設して保存することになった。このうち西田橋については, 創建時の姿を基本として復元し, 西田橋御門や五石橋の歴史, 技術等を伝える記念館を併設するなどして, 2000年4月から石橋記念公園として一般公開された。
これまでに西田橋の復元設計や移設地の整備方針などについて報告しているので, 今回は, 復元工事におけるアーチ石組みの計画と施工状況について報告するとともに, 「移設」における保存再生について改めて考える。