土木史研究
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定川掛制度に関する一考察
東京市史稿を読む
篠田 哲昭中尾 務
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2001 年 21 巻 p. 333-338

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抄録

1790 (寛政2) 年3月21日町奉行所管の御入用橋定請負人が追放された。これは1734 (享保19) 年3月4日以来の定請負制度が廃止されたことになり、代わって町奉行所と勘定奉行所の両掛により御入用橋の新規及び修復工事が進められることになった。次いで同年7月定川掛制度が発足している。この制度は従来の定請負制から直営体制に転換されるものであり、直営主義の勘定所が土木技術行政を一元的に掌握したことを意味するものと見られる。
本稿はこの成立過程を検証しようとするものである。

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