1997 年 14 巻 p. 253-257
本研究は, 容量に制約のある一般的な交通ネットワークを前提として, 通勤交通発生の原因となる都心オフィスの最大立地可能量を求める問題を考察したものである. この問題を議論するためには, オフィス立地量と交通ネットワーク上の通勤交通需要量との関係を知った上で, 各リンクにおける交通容量と需要量を比較する必要がある. 本研究では, このメカニズムを交通ネットワーク・住居立地均衡モデルによって内生化した上で, 問題を数理的に定式化し, その問題特性の解析および現実的交通網でも実行可能な計算法の開発を行った.