土木計画学研究・論文集
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土木構造物の色彩計画における色彩認知特性に関する基礎的研究
屋外における面積効果による「みかけの色」について
皆川 朋子島谷 幸宏
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1997 年 14 巻 p. 459-465

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抄録

土木構造物のような屋外の構造物の色彩計画を行う場合、屋外の光の条件の下でどのように見えているか、また、面積効果はどのように現れるか等の色彩の認知特性は考慮すべき重要な項目であると考えられる. 本研究では、屋外における面積効果による「みかけの色」について、試料の大きさ、光の条件、色をパラメータとして測定を行い、以下の結果を得た.
(1) 面積が大きくなるほど、直射日光 (夏及び春) 下では、「みかけの色」は変化し、明度、彩度が上昇する.(最大で明度は2.5、彩度は6上昇する.) 晴天光下では変化は小さい.
(2) 直射日光下における「みかけの色」の変化は明度・彩度により傾向がみられる. 変化の傾向として2パターンを示した.
(3) 屋外の直射日光下における面積効果による「みかけの色」の変化は従来知られていた室内実験の結果と比べるとはるかに大きい.
(4) 直射日光下 (春) において、1日の時間変化による照度の変化と「みかけの色」との関係を示した.

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