2002 年 19 巻 p. 787-791
交通事故は人為ミスが主要因と言われるが、交通事故多発地点では事故が多発するが故に、人為ミスと言うより他の物理的要因等が原因と考えられる。そこで、本研究では交通事故多発地点の中で、追突事故が多発する一般道路合流部を対象に事故要因を考察し、それを定量的に評価した。現地調査の結果、対象交差点での問題として「流入判断の差異」、「ランプ近傍の商業施設の影響」、「停止線の位置」、「交差道路の流入角」が挙げられた。当該地点を走行する車両の交通特性データの解析から、その要因を定量的に評価したところ、それら項目が事故に及ぼす影響を明らかにできた。これら分析結果から、当該地点では2台目車両運転者からの視界の遮蔽が有効な対策であるとの知見が得られた。