2004 年 21 巻 p. 109-114
札幌市は平成11年度から14年度までに、通過交通量が比較的少ない生活道路においてフラット型生活道路整備を試行的に行った。これは歩車道の高低差がなく、白線により分離するという従来の整備とは異なるものである。そこで本研究では、相対位置評価法を用いてフラット型とマウントアップ型の総合的評価を行った。その結果、(1) 自宅前がマウントアップ型の場合は、フラット型の安全性に不安があること、(2) 自宅前がフラット型の場合には、両タイプの安全性の評価はほぼ同じ値であること等がわかった。さらに、その評価結果を用いる費用対効果指標モデルを新たに提案し、効果分析をおこなった。そして、フラット型の整備効果が高いことを明らかとした。