抄録
本論は、まちづくりの活動の現場で、大学の少人数教育を行った報告と考察である。対象となる現場は、熊本市から阿蘇へ向かう手前に位置する大津町である。加藤清正以来の大津街道の宿場町として栄えた歴史と、阿蘇の眺望や白川という豊かな河川を有した街である。この町では、活性化に向けたまちづくりが、熱心な住民のもと動き始めていた。このような町に受け入れられた少人数教育の経過を報告し、大学と住民の関わり方、その変化を図式化して考察する。また当時の様子や、継続する活動に対するヒアリングも含めて考察した。以上から、本論は、まちづくりと大学での少人数教育の関わり方、まちづくりの継続への関係性を分析するものである。