ペット栄養学会誌
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原著論文
朝夜での健常犬の血糖値、インスリン、インクレチン濃度の比較
小田 民美森 昭博佐伯 香織左向 敏紀
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2015 年 18 巻 2 号 p. 93-98

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抄録

ヒトの研究において、血糖値、インスリンやインクレチン濃度には日周リズムが存在することが知られているが、犬においては明らかではない。したがって、本研究の目的は、朝夜での健常犬の血糖値、インスリン、インクレチン濃度を比較検討することとした。朝7時から夜7時の朝試験と、夜7時から朝7時までの夜試験を比較した。本研究では、4頭の健常犬を用い、朝夜7時の12時間ごとに同じフードを同じ量給与した。そして、食後の血糖値、インスリン、インクレチン濃度(glucose-dependent insulinotropic polypeptide〔GIP〕and glucagon-like peptide-1〔GLP-1〕)を測定した。血糖値は朝夜で有意な変化は認められなかった。一方、インスリン濃度は食後1時間目に夜試験で有意に上昇していた。GIP、GLP-1濃度は食後数時間で増加し、徐々に低下していく日内変動をとったが、朝夜で最高濃度が異なっていた。これらの結果より、健常犬においてもこれらのパラメーターに日周リズムが存在することが明らかとなった。

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© 2015 日本ペット栄養学会
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