2020 年 9 巻 1 号 p. 114-122
インクレチン作用(I)を有する経口薬の組み合わせ(C)を検討した.2型糖尿病患者30人を無作為に3グループ(G)に割り付けた.入院にて,G1:ビルダグリプチン100mg(V)+メトホルミン500mg(M)(VM)を投与し,インスリングラルギン300U/mL(G)で血糖値を安定させた;次に患者は持続血糖モニターを装着し3,4日目に評価した;5日目にVMをV+ミグリトール150mg(α)(Vα)に切り替え8,9日目に評価した;10日目にVαをM+α(Mα)に切り替え13,14日目に評価した.G2:同じレジメンでVα, Mα, VMの順に投与した.G3:同じレジメンでMα, VM, Vαの順に投与した.GはCGM装着中同量で投与した.平均血糖値(24-h)は,VM群,Vα群,Mα群の順に有意に低かった基礎インスリン療法においてVMはIを考慮した最も相性のいいCである.