くすりと糖尿病
Online ISSN : 2188-5885
Print ISSN : 2187-6967
ISSN-L : 2187-6967
原著論文
持続血糖モニターを用いた基礎インスリン療法におけるインクレチン作用を有する薬剤の併用療法の比較
武石 宗一坪井 宏樹
著者情報
ジャーナル 認証あり

2020 年 9 巻 1 号 p. 114-122

詳細
抄録

インクレチン作用(I)を有する経口薬の組み合わせ(C)を検討した.2型糖尿病患者30人を無作為に3グループ(G)に割り付けた.入院にて,G1:ビルダグリプチン100mg(V)+メトホルミン500mg(M)(VM)を投与し,インスリングラルギン300U/mL(G)で血糖値を安定させた;次に患者は持続血糖モニターを装着し3,4日目に評価した;5日目にVMをV+ミグリトール150mg(α)(Vα)に切り替え8,9日目に評価した;10日目にVαをM+α(Mα)に切り替え13,14日目に評価した.G2:同じレジメンでVα, Mα, VMの順に投与した.G3:同じレジメンでMα, VM, Vαの順に投与した.GはCGM装着中同量で投与した.平均血糖値(24-h)は,VM群,Vα群,Mα群の順に有意に低かった基礎インスリン療法においてVMはIを考慮した最も相性のいいCである.

著者関連情報
© 2020 一般社団法人日本くすりと糖尿病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top