2024 年 21 巻 p. 133-144
本研究では,ライティング支援のための教材を開発し,その教材が大学体育授業におけるリフレクションノートの記述内容や学生の行動にどのような影響を及ぼすかについて検討することを目的とした.まず,大学生を対象としたライティングに関する書籍やリフレクションに関する文献およびウェブサイトを参考に,リフレクションノートを記述する際の支援を目的とした教材を作成した.次に,本教材を大学体育授業の受講生に配布し,リフレクションノートを記述する際に活用してもらった.また,教材配布による効果を検証するために,アンケート調査を行うとともに,実際のリフレクションノートの記述内容の変化について分析を行った.その結果,教材配布後のアンケートより,開発した教材の「わかりやすさ」などに対して,受講生から一定の評価を得ることができた.さらに,教材配布前後における個人記録カードの記述内容の分析から,教材が抽出語の出現回数や共起ネットワークに影響していることが示唆され,本研究にて作成した教材が,授業に対する振り返りの質に一定の影響をもたらしたものと推察された.加えて,教材配布後に自らの社会人基礎力が「良くなった」または「やや良くなった」と回答した受講生が多数認められ,意識や行動が変容した可能性が示唆された.