1989 年 14 巻 3 号 p. 329-335
CNPおよびそのアミノ誘導体を分解する数種の微生物を土壌から単離し, そのうち Corynebacterium sp., Streptomyces sp. および Penicillium sp. を同定した. 無機培養液中において, それら分解菌は両化合物を唯一の炭素源として利用できなかったが, 他の炭素栄養源の添加によって急速に分解した. 分解菌によるCNPの主要代謝経路は, ニトロ基の還元によるCNPアミノ誘導体の生成とそれに続くN-アセチル化, N-メチル化およびアミノ基の水酸基への置換ならびにエーテル結合の開裂であった. これら代謝経路は供試した微生物および培養液の違いにより異なった. アミノフェノールおよびホルミル体も代謝物中に検出され, フェニル基はCO2に酸化された.