Journal of Pesticide Science
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Rhizoctonia solani のプロトプラストの浸透圧耐性に及ぼすペンシクロンの影響
金 興泰鎌倉 高志山口 勇
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1996 年 21 巻 2 号 p. 159-163

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抄録
ペンシクロンはきわめて作用特異性の高い薬剤で, Rhizoctonia solani の同一菌糸融合群 (AG4) に対してもその作用に顕著な差異が認められる. 菌糸融合群4に属するR-C株 (ペンシクロン感受性) およびRh-131株 (同薬剤非感受性) を選び, 病原菌の細胞膜強度に及ぼすペンシクロンの影響を検討したところ, R-Cではプロトプラストからのコロニー再生率が薬剤存在下での低浸透圧処理により対照区 (低浸透圧処理のみ) に比べて有意に減少した. しかし, 薬剤を洗浄後, 低浸透圧処理すると対照区と同等なコロニーの再生率を示した. 一方, Rh-131ではプロトプラストからの再生率は低浸透圧処理により減少するが, ペンシクロン存在下におけるコロニーの形成は逆に促進されるような結果が得られた. ペンシクロン処理直後の短時間の間の薬剤の細胞膜に及ぼす影響をプロトプラスト懸濁液の吸光度の変化を測定して調べたところ, R-Cのプロトプラスト懸濁液に薬剤存在下で低浸透圧処理すると懸濁液の吸光度は顕著に減少したが, Rh-131のプロトプラスト懸濁液での低浸透圧処理の効果はペンシクロンの存在によって有意な影響を受けなかった. これらの結果からペンシクロンは感受性菌の細胞膜に特異的に影響を与えることが示唆された.
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© 日本農薬学会
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