日本公衆衛生雑誌
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減量プログラムにおける資料提供と集団減量支援の効果検証 研究デザイン
中田 由夫岡田 昌史
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2010 年 57 巻 9 号 p. 835-842

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抄録
目的 肥満の解消が様々な健康利益をもたらすことは良く知られているが,公衆衛生学的には,より質の高いエビデンス作りが求められている。そこで,本研究では,減量プログラムの構成要素である資料提供と集団型減量支援の有無に着目し,体重減少に対する有効性を検証する。
方法 本研究は,6 か月間の減量介入期間と 2 年間の追跡期間からなるランダム化比較試験である。6 か月間の短期的有効性評価は,対照群(動機付け支援),弱介入群(動機付け支援+資料提供),強介入群(動機付け支援+資料提供+集団型減量支援)の 3 群比較とし,2 年間の追跡期間を含む30か月間の長期的有効性評価は,弱介入群と強介入群の 2 群比較とする。目標とする参加者数は各群60人,計180人とする。選択規準は,1)40歳以上65歳未満の男女,2)BMI 25 kg/m2 以上40 kg/m2 未満,3)メタボリックシンドロームの構成因子(腹部肥満,高血圧,脂質異常,高血糖)の少なくとも 1 つを持つこと,の 1)~3)すべてを満たすこととする。また,糖尿病治療中,心疾患既往あり,脳血管障害既往あり,妊娠中または妊娠の予定あり,最近 6 か月間の減量プログラム参加歴あり,同居家族が研究に参加していること,のいずれかを満たす者は除外する。有効性評価のための主要評価項目は体重とし,副次評価項目はメタボリックシンドローム構成因子(腹囲,収縮期血圧,拡張期血圧,中性脂肪,HDL コレステロール,空腹時血糖)とする。なお,本研究計画については,UMIN-CTR に臨床試験登録をおこなった(UMIN000001259)。
結果 2009年 3 月に参加者募集を終了し,適格規準を満たす188人(男性43人,女性145人)を対象に,2009年 4 月から 6 か月間の減量介入を開始した。2009年10月に測定をおこない,6 か月間の短期的有効性を評価する。その後,2 年間の追跡期間を経て,2011年10月に30か月間の長期的有効性を評価する。
結論 本研究により,減量プログラムにおける資料提供と集団型減量支援の 6 か月間の短期的有効性,および,集団型減量支援の30か月間の長期的有効性を定量的に示すことができる。
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© 2010 日本公衆衛生学会
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