日本公衆衛生雑誌
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公衆衛生活動報告
京都市における結核対策推進プロジェクトチームの活動
伊藤 正寛江口 菜未子石橋 るみ子山田 祥子松村 貴代鍋田 淑華圡井 渉松井 裕佐公
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2012 年 59 巻 10 号 p. 755-761

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抄録
目的 京都市の結核対策事業を検証し,根本的な対策を遂行することにより,結核罹患率をさらに低減することを目的に平成19年10月に京都市結核対策推進プロジェクトチーム(PT)を発足させた。平成20年から22年までの公衆衛生活動としての PT の取り組みを報告する。
方法 PT は平成24年までに結核罹患率を18以下,喀痰塗抹陽性の肺結核罹患率を 8 以下に低減することを基本目標として設定し,目標を達成するための具体的対策を策定した。PT の,1)発生動向検討グループは結核登録者情報システムの精度管理と入力率の向上,2)接触者健診検討グループは接触者健診システムの利用の徹底と発生直後,1 年後,2 年後の接触者健診受診率向上,3)DOTS(Directly Observed Treatment, Short-course)•コホート検討グループは DOTS 実施率,コホート法による治療成績判定における成功例の割合の向上,脱落•失敗例の割合の低下を目標として設定した。PT は各京都市保健センターにおける結核対策の進捗状況を把握し,不十分な場合はその原因を解明し改善のための提言を行った。
結果 PT 活動介入後は結核対策評価指数のうち結核罹患率,培養検査結果•薬剤感受性入力率,治療成功率,脱落•失敗率は改善傾向を示した。
結論 PT 方式は公衆衛生学的な結核対策を推進するために有効であることが示唆され,今後も PT 方式を継続して取り組む予定である。
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© 2012 日本公衆衛生学会
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