抄録
シェールオイルおよびオイルサンドビチューメンの熱分解油中の中間留分(それぞれSO,OSと記す)をクリーンな輸送用燃料に転換するため,CuCl2・2H2Oによる脱窒素処理と市販NiMo/Al2O3による水素化処理について検討した。SOおよびOSの窒素含量はそれぞれ9900,1300 wtppmであったが,脱窒素処理により,それぞれ2700,700 wtppmに減少した。SOおよびOSの水素化脱窒素・脱硫反応は中東系直留軽油に比べて著しく遅く,350℃,LHSV 1 h−1の条件下においても10 wtppmレベルへの低減は困難であった。脱窒素処理により反応性は大きく向上し,脱窒素処理油のHDN反応速度は4.9~27倍,脱硫速度は2.8~5.4倍と著しく増加した。その結果,H2 8 MPa,LHSV 1 h−1,350℃の条件下において,脱窒素処理油の窒素含量は<1 wtppmに,また硫黄含量は<10 wtppmに低減した。