2020 年 63 巻 2 号 p. 43-51
Cu/ZnO触媒上での二酸化炭素の水素化によるメタノール合成における活性種,ZnOの役割および反応機構を触媒化学および表面科学的手法を駆使して研究を行った。Cu/SiO2およびZnO/SiO2の物理的混合触媒を用いた研究から,Cu表面に金属状態のZnがマイグレートして活性点を形成するモデルを提案した。この活性点モデルを表面科学的手法により検証した。Cu(111)単結晶にZnを蒸着することでCu/ZnO触媒のモデル触媒表面を作製し,活性点構造,Znの役割および反応機構について詳細に検討した。その結果,Cu/ZnO系触媒上でのメタノール合成における活性点はCu–Zn表面合金であり,Znの役割は反応中間体のフォルメート種の水素化の促進であることを明らかにした。さらに,これらの発見に基づいて,触媒性能の改善と触媒プロセスの開発を検討した結果についても説明する。