Journal of the Japan Petroleum Institute
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総合論文
炭素求電子剤を用いた1,3-ブタジエンの触媒的官能基化手法
岩﨑 孝紀
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2020 年 63 巻 3 号 p. 123-132

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抄録

1,3-ブタジエンは安価かつ反応性に富むC4炭素資源として基幹化成品の製造に利用されている。しかし,反応原料として1,3-ブタジエンを利用するためには,その共役した二つの二重結合に対する付加様式の制御が重要となる。本総説では,1,3-ブタジエンの内部炭素選択的なアルキル基導入反応の発見に端を発する,均一系遷移金属錯体触媒を利用した炭素求電子剤による1,3-ブタジエンの官能基化反応に関する我々の研究成果を紹介する。銅触媒の調製方法を工夫することにより,フッ化アルキルを炭素求電子剤,アルキルグリニャール試薬をヒドリド源とする1,3-ブタジエンの内部炭素選択的な還元的アルキル化反応が進行することを見出した。ニッケル触媒を用いる類似の反応では,1,3-ブタジエンの二量化を伴った官能基化が可能であった。炭素求電子剤としてフッ化アルキルを用いることが,成功の鍵である。炭素求電子剤としてポリフルオロアレーンを用いた類似の反応により,1,3-ブタジエンへのポリフルオロアリール基の導入が可能である。これらの反応の基質適用範囲および反応機構に関する検討についても併せて述べる。

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