Journal of the Japan Petroleum Institute
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一般論文
エチルエステル化と接触水素化分解の二段階反応による酢酸のバイオエタノールへの変換
パイブーンスィルパ ナッタノン河本 晴雄南 英治 増田 昇三若木 良大砂山 昂之坂 志朗
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2020 年 63 巻 4 号 p. 196-203

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抄録

酢酸発酵を経由したリグノセルロースからの高効率バイオエタノール生産のため,エステル化と接触水素化分解の二段階反応による酢酸からのエタノール生産を検討した。酢酸のエステル化反応には無触媒の超臨界エタノール処理を採用し,270 ℃/20 MPaで良好に酢酸エチルが生成することを示した。また,酢酸の自触媒効果によりエタノールが少ないほど反応速度が向上するが,逆反応のため酢酸エチル収率は減少した。そのため,反応で生成した水を除去する方策を採り,少量のエタノールで高い酢酸エチル収率を実現することが望ましい。一方,酢酸エチルの水素化分解のため,Cu系触媒を流通式反応器で評価した。Cu–Zn触媒は210~270 ℃の範囲で他のCu–Cr系触媒よりも触媒活性が高く,副産物であるメタンおよびエタンは計0.89 wt%(270 ℃,供給酢酸エチルベース)とわずかであった。以上の成果は,提案した二段階反応による酢酸からの効率的なバイオエタノール生産プロセスの設計に資する知見である。

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