Journal of the Japan Petroleum Institute
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一般論文 – 特集「山形大会」–
溶剤脱れき装置と重油脱硫装置を連動させたアップグレーディングシステム開発 —脱れき油の性状解析と反応性予測—
松下 康一 後藤 康仁髙村 徹岩間 真理絵
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2020 年 63 巻 5 号 p. 308-314

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抄録

溶剤脱れき装置(SDA),重油脱硫(RDS)装置,流動接触分解(RFCC)装置から構成される残油アップグレーディング技術について検討した。SDAから得られる脱れき油(DAO)を,RDSで処理した後,RFCC装置で分解するという技術である。SDAのRDS性能への影響を明確化するため,DAOと常圧残査油(AR)について,GPC-ICPやFT-ICR-MSによる詳細構造解析,および等温型反応装置や断熱型反応装置を用いた反応性評価を行った。その結果,DAOは,ARと脱硫反応性が同等であるのに対して,脱メタル反応性は高いことが分かった。これはDAOの方がARよりも芳香環数が多く,側鎖炭素数が少ないためと推察された。DAO処理時の実機RDS装置における触媒層の温度上昇は,AR処理の場合と異なり,従来のAR用シミュレーターでは予測精度が低かった。それに対して,分子レベルでの反応予測を行うことで,反応性だけでなく,触媒反応に伴う発熱挙動も含めた予測精度の改善が可能となった。

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© 2020 公益社団法人石油学会
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