Journal of the Japan Petroleum Institute
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ノート −特集「熊本大会」−
n-ヘキサンから芳香族化合物の生成のための亜鉛およびガリウムを含有するゼオライト触媒の合成
今井 裕之 高田 舞香池 祐樹
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2021 年 64 巻 5 号 p. 293-301

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抄録

ZnおよびGaを含有するMFI型およびMWW型ゼオライトは,Al源を使用せずに,ゼオライト合成ゲルの低温加熱処理と続く水熱合成を通して直接合成された。この手法により,ZnおよびGaの高い含有量のゼオライト合成ゲルからもゼオライトが合成可能となった。ゼオライト中では,ZnおよびGa種は金属酸化物などで存在せず,高分散状態になっている。合成した金属含有ゼオライトをn-ヘキサンの芳香族化合物への変換反応に用いたところ,MFI型およびMWW型ゼオライトのどちらにおいても,Ga含有ゼオライトはZn含有ゼオライトよりも高い触媒活性を示した。また,Ga含有ゼオライトでは,炭素数が6よりも小さい分解生成物が多く生成したが,ベンゼン,トルエン,キシレン(BTX)のうち,ベンゼンが選択的に生成した。ZnとGaを共含有するMFI型ゼオライトでは,ゼオライトの結晶性の向上によりn-ヘキサンの脱水素環化および分解反応に対する触媒性能の向上が見られた。さらに,Gaの含有割合を増加させることで,分解生成物の芳香族化により生成するトルエンやキシレンの生成量の増加が見られた。一方で,ベンゼンの選択率はGa含有割合に依存しなかった。

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