2021 年 64 巻 5 号 p. 302-305
原油に含まれる石油精製プロセスの阻害成分であるアスファルテンを高分散することができる新規混合溶媒を,ハンセン溶解度パラメーター解析を通じて見出した。アスファルテンの貧溶媒であるヘキサンと安息香酸ベンジルは室温の純溶媒ではアスファルテンをほとんど溶解しないにもかかわらず,体積比17:83で混合した時にアスファルテンを16 %も溶解した。混合溶媒を用い,アスファルテンの分散状態を放射光小角X線散乱(SAXS)により測定した。濃度10,000 mg/L のアスファルテン溶液のSAXSプロファイルから求めた凝集体の慣性半径と量は,安息香酸ベンジルの含有率の増加に伴い減少し,アスファルテン凝集制御における有用な知見が得られた。