Journal of the Japan Petroleum Institute
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総合論文
固体酸 · 固体塩基触媒の局所構造に基づくデザイン—ボールミル処理窒化ホウ素,ひずみ導入酸化チタン,層状ニオブモリブデン酸化物の事例—
高垣 敦
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2026 年 69 巻 3 号 p. 147-155

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抄録

固体酸および固体塩基触媒の触媒活性は様々な局所的な構造(エッジ,層間,格子ひずみ,階層的細孔構造)に影響を受けるが,これらの特性は経験的に最適化されることが多い。本稿では,無機固体酸および固体塩基触媒のための局所構造に基づく設計戦略を紹介し,我々の研究で開発してきた四つのアプローチを例示する。(i) 六方晶窒化ホウ素のエッジエンジニアリング: トップダウンのボールミル処理により表面に水酸基とアミノ基を導入した。これにより酸塩基両機能触媒作用を示し,ニトロアルドール反応およびクネーフェナーゲル縮合反応において高い選択性を示した。(ii) 窒化ホウ素の多孔質化: 単一または複数の窒素含有化合物とともに熱分解することで,ミクロ孔/メソ孔を制御した。固体塩基触媒活性は細孔容積に比例し,同時に有する弱い表面酸性により二酸化炭素とエポキシドからの環化カーボネート合成において高い活性を示した。(iii) 放電プラズマ焼結法を用いた酸化チタンへの化学機械的ひずみ導入: 金との熱膨張率のミスマッチにより,酸化チタンに引張ひずみを導入し,単位格子を拡張するとともに低価数種が安定化した。これらはフルフラールのアセタール化における触媒活性の向上と相関を示した。(iv) 層状ニオブモリブデン酸化物における選択的インターカレーション: 水を溶媒とした反応においても活性を示す層間の強ブレンステッド酸点と基質の選択的なインターカレーションにより,糖類加水分解,エステル化,および多価アルコールの環状脱水反応の触媒活性を制御した。さらに,溶媒を用いないメカノケミストリーによりセルロースを可溶性糖へと解重合することが可能であった。

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