研究評価のあり方が,世界的に問題視されている。デジタル時代の恩恵として生まれた電子ジャーナルは,学術情報の共有を飛躍的に拡大する一方でコスト負担できない者を締め出し,また,研究評価に関わる量的指標を自動計測可能とする一方で研究者を果てなき論文執筆競争に追いやり,優れた研究を生み出す研究のエコシステムを破壊した。オープンサイエンスという新たな研究パラダイムを機に,研究活動は「競争」から「協調」ベースへ,研究評価は「学術上の優位性」から「社会への有用性」へと移行しつつある。本稿では,この新たなパラダイムシフトにおける学術情報流通と研究評価の関係性を吟味する。