日本泌尿器科学会雑誌
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除脳イヌの反射性排尿におけるα-アドレナリン作働性機K構に関する研究
高橋 徳男
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1993 年 84 巻 4 号 p. 711-719

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抄録

除脳イヌ28頭を対象として, ミドドリン, ノテラゾシン, クロニジンおよびヨキンビンの投与前後に生理的食塩水の膀胱内注入により反射性排尿を起こし, ウロダイナミックパラメーターの変化を検討した.
α1刺激剤のミドドリンを投与後, 最大膀胱収縮圧が有意に増加し, 閾値圧および帯最大尿道内圧も増加する傾向を示した.
α1遮断剤のテラゾミンを投与後, 閾値圧, 最大尿道内圧および最大膀胱収縮圧が有意に低下した.
α2刺激剤のクロニジンを投与後, 閾値圧および最大尿道内圧が有意に低下し, さらに外尿道括約筋筋電図の電気的活動が減弱する傾向を示した.
α2遮断剤のヨヒンビンを投与後, 膀胱容量および最大尿道内圧が有意に増加した.
以上の実験成績より, 交感神経α1作用は, シナプス後受容体を介しておもに尿道平滑筋の活動を亢進させて蓄尿に働き, α2作用は, シナプス前受容体を介してその作用を発現することが推察され, 両作用のいずれも下部尿路機能に重要な役割を果たすことが明らかとなった.

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