日本家禽学会誌
Print ISSN : 0029-0254
メタノール資化酵母を与えたヒナの成長におよぼす飼料中のカルシウムとリンの影響
吉田 実星井 博
著者情報
ジャーナル フリー

1974 年 11 巻 6 号 p. 225-228

詳細
抄録
n-パラフィン資化酵母を与えて行なった累代飼養試験1~3)では, 酵母区の育成期の増体量と飼料摂取量が少し低いという結果が5世代を通じて共通して観察され。その原因は主として, 対照飼料と酵母飼料の栄養素のバランスの差によるものと推察されているので, メタノール資化酵母による新しい研究に取組むにあたり, 飼料組成の手直しを行ない, エネルギー, 蛋白質, カルシウム, リンの含量が等しくなるようにした。
実験には, 新旧の組成の対照飼料と酵母飼料の合計4種類について2回実施した。いずれも制限給与法により育成した1週齢の白レグ種雄ヒナを用い, 10羽を1区とする2区ずつをわりあてて, 7日間飼育した。
ヒナの増体量と飼料摂取量には, 新旧の組成間に統計的に有意な差が認められたが, 飼料効率には大差がなかった。新しい組成の対照および酵母飼料の給与区の成績はほぼ一致しており, 上述の推測が確認された。
著者関連情報
© 日本家禽学会
前の記事
feedback
Top