日本教育工学会論文誌
Online ISSN : 2189-6453
Print ISSN : 1349-8290
ISSN-L : 1349-8290
コースの中間期に実施する学生討議型授業コンサルテーションの学生に与える影響(教育実践研究論文)
吉田 博金西 計英
著者情報
ジャーナル フリー

2014 年 37 巻 4 号 p. 449-457

詳細
抄録

FDの義務化以降ミクロレベルでのFDとして,授業コンサルテーションを実施する高等教育機関が増加しつつある.それに伴い授業コンサルテーションの成果として,対象となる教員,または学生に与えた影響などの研究,さらにコンサルテーションを実施するコンサルタントのスキルに関する研究などがなされている.本論文は,授業コンサルテーションの新しい方法として,学生の変容に焦点を当て,授業担当教員とのインタラクションを実現する「学生討議型授業コンサルテーション,SDCC(Students' Discussion-based Class Consultation)」を試みた実践研究の報告である.SDCCは,コースの中間期に授業の改善点について,学生によるディスカッション,及び授業改善のためのアンケートを行い,これらのデータをもとにして授業改善を行う実践である.本実践研究では,SDCCが学生の授業参加に対する積極性,授業外学習に対する取り組みについて,ポジティブな影響を与えたことが明らかとなった.

著者関連情報
© 2014 日本教育工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top