日本家禽学会誌
Print ISSN : 0029-0254
鶏痘ワクチンに関する種鶏のワクチン歴が初生ひなのワクチン効果に及ぼす影響
山野 洋一
著者情報
ジャーナル フリー

1976 年 13 巻 1 号 p. 26-29

詳細
抄録
穿刺鶏痘ワクチンの初生ひなに対する善感発痘率低下現象を明らかにするため, 国産の穿刺ワクチン2種と塗擦ワクチンを供試し, 種鶏のワクチン接種歴の影響について検討し次の結果を得た。
初生ひなの善感発痘率低下現象は, 穿刺ワクチンA (弱毒鶏痘ウイルスボーデット株) で免疫された種鶏からふ化した初生ひなに種鶏と同一のAワクチンを接種した場合に顕著にみられ, 穿刺ワクチンB (鶏胎化鳩痘ウイルス中野株由来KIII株) で免疫された種鶏に由来するひなにBワクチンを接種した場合には, このような現象はほとんど認められなかった。
なお, 塗擦ワクチンで免疫された種鶏由来の初生ひなは, 穿刺ワクチンA及びBワクチンいずれによってもすぐれた善感発痘率を示した。
著者関連情報
© 日本家禽学会
前の記事 次の記事
feedback
Top