日本家禽学会誌
Print ISSN : 0029-0254
ヒナの系統•孵化場およびビール酵母の給与がブロイラーの脛骨軟骨異形成症におよぼす影響
中里 孝之田上 雅之鈴木 松二山根 哲夫
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1981 年 18 巻 3 号 p. 193-195

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抄録
ブロイラーの脛骨軟骨異形成症の野外発生要因を知る目的でブロイラー専用種約55,000羽を用い, 系統, 孵化場間差およびビール酵母給与のTD発生におよぼす影響について検討した。結果は次の通りであった。
1) TDの発生は日齢の経過とともに増加する傾向がみられ, 特に49日齢以降の増加傾向が著しかった。出荷時 (65日齢頃) の発生率は雌雄平均で3.9~16.0%であった。
2) ひなの系統間に差があることが認められた。
3) 発生率の高かったA系統の孵化場間に差はみられなかった。
4) 雄は雌より多く発生することが認められた。
5) 飼料にビール酵母を2%添加してもTD発生率が減少することはなかった。
6) 肉眼でTDと判定したものをソフトレントゲン撮影したら75%に明瞭な軟骨舌の存在が確認された。
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